■「スワンソング」の僕流の聴き方
今日はちょっと視点を変えて,KinKi Kidsの楽曲解釈をひとつ。
「スワンソング」は個人的には「SNOW! SNOW! SNOW!」の流れをくむ冬の定番ソングです。先月のファミコン(ってファンの方々は呼ぶんでしたっけ?)でも「スワンソング」歌ってましたが,この楽曲はテレビで見たときからちょっと違和感があって,ファミコンでその想いが強くなりました。
「スワンソング」にはPVのように「踊らず歌う」バージョンと,ファミコンや一部のテレビ番組出演時のように「白鳥のような振り付けで激しく踊って歌う」バージョンの2つがあるのはご存じのとおり。
最初はミュージックステーションだったかな,踊らないバージョンで見て,これはまたまたいい曲が出た,と思っていました。で,その翌週にまたミュージックステーションだったと思うのですが,今度は踊るバージョンを見ました。うちの奥さんいわく,「久しぶりに踊るKinKi Kidsが見えたとネット上では好評のようよ」とのことで,かくいう僕も,あの白鳥を模した振り付けが印象的でテレビで何度も再生して,振り付けをまねしながら「うん,この振り付けがなかなかいいねえ」とコメントしていました。
ですが,この踊るバージョン,なんだか違和感があるんです。
スワンソングの歌詞や2人の歌い方による部分が大きいと思うのですが,この楽曲は,遠距離恋愛の彼女と別れてしまい,その別れ際のことを思い出して歌っているという解釈をしています。だからCDで聴くと2人は「思い出す」ように独り言,あるいはつぶやくように歌っているように聞こえます。なのに踊りはハード。速いリズムで刻まれる曲なので踊りがあったほうがいいようにも感じるのですが,振り付けにつられてボーカルもシャウト系に傾くことになって,本来のバランスを欠いてしまうように思えてしまうのです。
1月のファミコンでも踊るバージョンで披露されましたが,ドームコンサートとなると応援もすごいので,それに応えようと2人は激しいスワンダンス。もちろんボーカルもかなりのシャウト系に。この踊るバージョンで歌詞の世界を表現するスワンソングを歌い切るのは非常に難易度を上げることになるので,さぞかし歌いにくいだろうと思いながら見ていました。
なので,この曲の僕流の聴き方は,「CDのようにつぶやくように,ささやくように歌いながらも,踊りだけは彼女へのふっきれない想いを表現する激しいスワンダンスという,たぶんこれまでに実現していないコンビネーションを頭の中で組み合わせて楽しむ」となります。
そうは言っても,テレビで何度も練習したスワンダンスをファミコンで一緒にやらないたんて選択肢はあるはずもなく,他のファンと同様におとなしく,かつ,熱心にペンライトを振るうちの奥さんを横目に,僕はまるでKinKi Kidsは「2人+僕」の合計3人くらいの勢いで,一緒にスワンダンスしました。コンサートの帰り道,やっぱり奥さんに言われました。「あなた,また激しくやっちゃってたわね。あれじゃ周りの人に大迷惑よ。踊りも激しい上に,2人のパート全部1人で歌ってたでしょ。しかも,大ボリュームで」と。いいじゃん,誰も僕のことなんか見てもないし,聞いてもないんだから。
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